そのうちブログに書こう、書こうと思っていたことがあります。
樹脂製フルートToccoについての話です。
「変わり種」といっていたフルートです。
もうこれは買ってから何年か経ってしまっているので目新しさはありません。
目新しさは全くないんですが、 数年に渡って使い続けている人間がこれについて書くことに意味があるということにしておきましょう。
「Tocco フルート」とか、「トッコ フルート」といったキーワードで検索して調べてみても、いまだにまともな記事が出てきません。
見つかっても、ほとんどが楽器店の提灯記事だったり、 借り物や店頭試奏での「ちょっと吹いてみた」というような感想ばかりで、所有者による話が全くと言っていいほど見つかりません(笑)。
ということで、なんとこのフルートでしばらくレッスンを受け続けていた私が今さらながら紹介記事を書くことにします。
私はこの樹脂製(プラスチック製)フルートが出てから、かなり早い段階で購入することになりました。頭部管に書かれているシリアルだと、162番です。
何本売る気なのか知りませんが、並んでいる0の数がメチャクチャ多いです。
私が持っているのは初期型で、現在はもう一つ新しいものが出ています。
この初期型は頭部管と胴部管のみが分解でき、足部管は外れません。
見た目にも分かりそうですが、圧倒的に軽いです。
木管フルートと比較されがちですが、木管と同じような太さがあるにもかかわらず、木製のずっしり感は全くありません。
ちょっと触ってみた感じだと、本当におもちゃのように見えます。実際そう見られても仕方がないくらいの軽さなのです。
胴部管は木目調の模様がつけられていて、ざらざらしています。
質感も木管に似せているのかもしれません。
これに対して頭部管だけは光沢のある表現になっています。
音は普通に出ます。
適当に吹くと、適当な音が出ます。
そして、本気で吹くと、やはり適当な音が出ます。
音量が出ないんです。
というか、音量が出ないような気がするんです。
交換は実際難しそうですね。パッド交換できるかどうかは、買うときに聞きませんでした。
しかし2年以上普通にそこそこの頻度で使い続けても何ともないので、パッドの寿命=楽器の寿命でもいいのかもしれません。
見た目にはこれが結構特徴的ですね。
しかしこの補助キーだけ完全な平面になっていて、なぜくぼみをつけなかったのかは疑問です。
平面だから押さえづらいということはありませんよ。
何かあんまり「押さえた感」がなく、かなり慣れないと難しいような気がします。
これ以外にも、Aisレバーなどのいくつかの「あまり使わないキー」は、金属製のそれと比べて「押さえた感」があんまりない気がします。
管の材質自体は特に問題だと思ったことはないのですが、キーワークはちょっと信頼性に欠けると感じる部分があるような気がしないでもありません(笑)。
キーを押さえると、キーが管体にめり込むような感じになります。
だから何だと言われたらそれまでなんですが、管体は金属製のものよりおそらく太いのに押さえている感覚はほとんど変わりません。
以前木管フルートを試奏したときは随分大きい感じがしましたが、そういうのもほとんどありません。
カバードキーですが、主要なキーはキーカップの黒い部分を押さえることになっていて、自然とその部分以外は触らなくなります。
写真では分かりづらいかもしれませんが、このくぼみが意外と深いので、指が細い人は多分この黒い部分に指がしっかりハマります。
私もこれにぴったりハマるので、妙なフィット感があります。
さて、肝心の音色ですが、「トラベルソみたいな音がする」という人がいます。
ウソはいけません(笑)
私はこれで金属製の楽器のフルートアンサンブルにも参加していたりしますが、全然違和感がありません。
確かに、ちょっと吹いてみるだけだと、あまり音量も出ないので、軽く明るいような音がする気はします。
普通に吹き込んでいると、そういう音しかしません。
でもそれって、このフルートに限ったことじゃないと思うんですよね。
私もこのToccoを吹いていて、調子が悪いときはそういう音になります。
いくら吹き込んでも、送っている息の半分くらいが消し飛んだような薄っぺらい音しか出ません。
そうなるとさらに焦りが出て、どんどん薄くなっていきます。
息を絞り込んで吹き込むと、角度によっては実に面白い音が出ます。
これは、総銀製とかのフルートをちょっと吹いて「ああ、これめっちゃよく鳴るなぁ」と感じるのとは、対極にある感覚です。
要するに、吹けば吹くほど音量が出るようなタイプの楽器ではないということです。
吹き込んで音になるポイントが多分狭いんです。
国産の金属製フルートを吹くときのような演奏方法でアプローチしていると、このフルートはそれなりの音にしかならないんですね。
こんな面白い楽器はなかなかないと思います。
安いですしね。
フルートを始める人が最初に買う楽器としては勧められないかもしれませんが、ただよく鳴る楽器よりは音色感覚を鍛えるという意味でありだと思います。
少なくとも、楽器としての作りはしっかりしているので、これで5年くらいはいけそうな気がします。
低音域にいたっては、金属製のフルートと同じように吹いていると絶望的なくらいに音が出ません。
私はこれで随分低音域が鍛えられました。
息を入れすぎると全くダメですね。
フルートを演奏するとき、吹き込む息の量が問題になることを教えてもらえます。
しかしまあ一番の魅力は、この風貌で金属製の楽器を鳴らしたときの音とほとんど変わらないような音が出せることでしょうかね。
見た目にインパクトがあるので、驚いてもらうこと自体が面白いのです。
このフルートでまともな音が出せるようになったら、普通の楽器でも相当な音が出せるようになります。
樹脂製フルートToccoについての話です。
「変わり種」といっていたフルートです。
もうこれは買ってから何年か経ってしまっているので目新しさはありません。
目新しさは全くないんですが、 数年に渡って使い続けている人間がこれについて書くことに意味があるということにしておきましょう。
「Tocco フルート」とか、「トッコ フルート」といったキーワードで検索して調べてみても、いまだにまともな記事が出てきません。
見つかっても、ほとんどが楽器店の提灯記事だったり、 借り物や店頭試奏での「ちょっと吹いてみた」というような感想ばかりで、所有者による話が全くと言っていいほど見つかりません(笑)。
ということで、なんとこのフルートでしばらくレッスンを受け続けていた私が今さらながら紹介記事を書くことにします。
私はこの樹脂製(プラスチック製)フルートが出てから、かなり早い段階で購入することになりました。頭部管に書かれているシリアルだと、162番です。
何本売る気なのか知りませんが、並んでいる0の数がメチャクチャ多いです。
私が持っているのは初期型で、現在はもう一つ新しいものが出ています。
この初期型は頭部管と胴部管のみが分解でき、足部管は外れません。
見た目にも分かりそうですが、圧倒的に軽いです。
木管フルートと比較されがちですが、木管と同じような太さがあるにもかかわらず、木製のずっしり感は全くありません。
ちょっと触ってみた感じだと、本当におもちゃのように見えます。実際そう見られても仕方がないくらいの軽さなのです。
胴部管は木目調の模様がつけられていて、ざらざらしています。
質感も木管に似せているのかもしれません。
これに対して頭部管だけは光沢のある表現になっています。
音は普通に出ます。
適当に吹くと、適当な音が出ます。
そして、本気で吹くと、やはり適当な音が出ます。
音量が出ないんです。
というか、音量が出ないような気がするんです。
交換は実際難しそうですね。パッド交換できるかどうかは、買うときに聞きませんでした。
しかし2年以上普通にそこそこの頻度で使い続けても何ともないので、パッドの寿命=楽器の寿命でもいいのかもしれません。
見た目にはこれが結構特徴的ですね。
しかしこの補助キーだけ完全な平面になっていて、なぜくぼみをつけなかったのかは疑問です。
平面だから押さえづらいということはありませんよ。
何かあんまり「押さえた感」がなく、かなり慣れないと難しいような気がします。
これ以外にも、Aisレバーなどのいくつかの「あまり使わないキー」は、金属製のそれと比べて「押さえた感」があんまりない気がします。
管の材質自体は特に問題だと思ったことはないのですが、キーワークはちょっと信頼性に欠けると感じる部分があるような気がしないでもありません(笑)。
キーを押さえると、キーが管体にめり込むような感じになります。
だから何だと言われたらそれまでなんですが、管体は金属製のものよりおそらく太いのに押さえている感覚はほとんど変わりません。
以前木管フルートを試奏したときは随分大きい感じがしましたが、そういうのもほとんどありません。
カバードキーですが、主要なキーはキーカップの黒い部分を押さえることになっていて、自然とその部分以外は触らなくなります。
写真では分かりづらいかもしれませんが、このくぼみが意外と深いので、指が細い人は多分この黒い部分に指がしっかりハマります。
私もこれにぴったりハマるので、妙なフィット感があります。
さて、肝心の音色ですが、「トラベルソみたいな音がする」という人がいます。
ウソはいけません(笑)
私はこれで金属製の楽器のフルートアンサンブルにも参加していたりしますが、全然違和感がありません。
確かに、ちょっと吹いてみるだけだと、あまり音量も出ないので、軽く明るいような音がする気はします。
普通に吹き込んでいると、そういう音しかしません。
でもそれって、このフルートに限ったことじゃないと思うんですよね。
私もこのToccoを吹いていて、調子が悪いときはそういう音になります。
いくら吹き込んでも、送っている息の半分くらいが消し飛んだような薄っぺらい音しか出ません。
そうなるとさらに焦りが出て、どんどん薄くなっていきます。
息を絞り込んで吹き込むと、角度によっては実に面白い音が出ます。
これは、総銀製とかのフルートをちょっと吹いて「ああ、これめっちゃよく鳴るなぁ」と感じるのとは、対極にある感覚です。
要するに、吹けば吹くほど音量が出るようなタイプの楽器ではないということです。
吹き込んで音になるポイントが多分狭いんです。
国産の金属製フルートを吹くときのような演奏方法でアプローチしていると、このフルートはそれなりの音にしかならないんですね。
こんな面白い楽器はなかなかないと思います。
安いですしね。
フルートを始める人が最初に買う楽器としては勧められないかもしれませんが、ただよく鳴る楽器よりは音色感覚を鍛えるという意味でありだと思います。
少なくとも、楽器としての作りはしっかりしているので、これで5年くらいはいけそうな気がします。
低音域にいたっては、金属製のフルートと同じように吹いていると絶望的なくらいに音が出ません。
私はこれで随分低音域が鍛えられました。
息を入れすぎると全くダメですね。
フルートを演奏するとき、吹き込む息の量が問題になることを教えてもらえます。
しかしまあ一番の魅力は、この風貌で金属製の楽器を鳴らしたときの音とほとんど変わらないような音が出せることでしょうかね。
見た目にインパクトがあるので、驚いてもらうこと自体が面白いのです。
このフルートでまともな音が出せるようになったら、普通の楽器でも相当な音が出せるようになります。

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