フルートレッスン戦争記 第二幕 - 遊びで終わらせないための実践技術

なぜ私たちは、なかなかフルートの演奏技術が上達しないのか。うまくいかないのは練習方法にあるのか、それともレッスンにあるのか。その謎を解き明かしていきます。

現代曲

レッスン#50 (キーパーカッション)

昨日のレッスン記録です。


そろそろ次の発表会で取り組む曲を決めましょうという話から始まりました。

前回の発表会の後から始めた「密度21.5」は、実はあまり進みがよくありません。このところ、練習時間を満足に確保できなかったり、音質に疑問を覚えるようになってしまったりして、足踏み状態に近いものがあります。
それに加えて、最近取り組み始めたアルテスが意外に面白く、これを進めることの重要度が高くなってきたことも曲の進行自体には大きく影響しています。


「密度21.5」にもすでに1ヶ月を費やしたので、発表会の曲をこれにしてしまってもよいとは言われました。ただし、現代曲なので途中で何を演奏しているのか分からなくなることもあるとか。ヴィブラートは必須だそうです。

他にやりたい曲はないのかと聞かれましたが、今の状況に手一杯で全く考えておらず、候補も出ません。以前、次の発表会でやりたいと話した「ブエノスアイレスの冬」は、今日は会話に出しませんでした。

最近よく聞いているボザのイマージュは吹けたら気持ちよさそうと話しましたが、さすがに難易度が高すぎると言われました。私も聴く分には心地よくても、今のレベルから上達しても吹けるようになるイメージが見えません。
(先生にはこの場でイマージュの冒頭を聴かせてもらいました)

先生にも候補を出していただきました。シリンクス、イベールのPiece、フォーレのシシリエンヌ。

「タイスの瞑想曲」が吹けるなら、シリンクスは練習すれば吹けると言われましたが、フルート独奏曲の代名詞的な曲を綺麗に歌えるかどうか、全く自信が持てません。同じ独奏なら、「密度21.5」の方が奇抜でいいですね。

イベールのPieceは、難しいけれどもボザに比べれば練習次第で十分吹けるようになるとのこと。これは少し興味があります。

フォーレのシシリエンヌは・・・。曲は好きなんですが、フルートの演奏曲としてはかなりベタな気がするので、発表会やイベントで何人も演奏している曲を吹きたくないというのが正直なところ。

次回のレッスンに候補を持っていくことにして、レッスンの本題に入りました。


レッスンは、残り時間の兼ね合いでアルテスと「密度21.5」だけをすることに。

アルテスは想定したより先に進めませんでした。どうも音質に問題があるのは確かなようで、息が安定して出ていないことが問題な様子。タンギングせずに腹の息だけでアルテスの譜例を進めていき、再度タンギングで演奏。

「密度21.5」は、トリルを経て、ついにキーパーカッションの部分に差し掛かりました。見真似でトリルをやりましたが、トリルなんてやり方も考え方もレッスンでは一切教わっていないので、どうやるものかと聴こうと思ってふと思いとどまりました。

「教わっていないから知らない」というのは姿勢としてはかなり危なそうです。
こっそり調べなくては・・・。
トリルとか装飾音符とか、もっと上達した将来覚えようと、勉強は先送りしていました。


そして、キーパーカッション。先生曰く、ただキィを押さえ(叩き)、その音だけで演奏するということでしたが、録音を聴いた限りでは、どれも明らかに「吹きながら」叩いているように感じました。

とりあえず息を吹き込みながら叩いて練習。こちらも録音を頼りに、想像でポンポンと叩いたりはしていましたが、実際にレッスンで習うのは初めてです。

ここで時間切れ。
次回は「密度21.5」の超高音域の部分をやってから、発表会の曲に入ることになりそうです。


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レッスン #46 (突入!密度21.5)

先日楽譜を購入した、「密度21.5」に突入しました。


先週練習時間を作らなかったことを話すと、「発表会が終わったからですか」と言われてしまいました。

そうかもしれません。


先生は実際にこの曲を演奏したことはないということで、レッスンで初めて吹いて聞かせてくださいました。随分と聴き続けた曲を、その場で聴かせてもらえるのは不思議な感覚です。

楽譜を見たときにはあまり気にしていませんでしたが、拍の取り方がかなり難しい曲で、3小節目までを吹くだけで一苦労です。


練習そのものより、まず楽譜に書かれていることを正確に読み取る訓練が必要になりそうです。現代曲は、強弱をかなり大げさにつけて演奏する方がよいとのことです。楽譜を見る限りでは、fもpも同じくらい大量に書いてあります。(楽譜の出版元にもよるのでしょうが、心なしかfもpもかなり大きく書いてあるような気がします)

拍の計算を聞かれて、まいってしまいました。


吹いていて気付きましたが、以前はほとんど意図どおりに吹けなかった低音のC#が、特に難なく出せていました。「唇を作ってから楽器に当てる」ことを意識していたからでしょうか。


またやっかいなネタをレッスンに持ち込みましたが、習得状況によらず受け入れてもらえるのはありがたいことです。この曲からも色々学ぶところはありそうです。

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密度21.5の楽譜購入

先日新宿の村松楽器に行きました。


実は、村松に行くのは今回が初めてです。
思っていたよりも狭く、正直あまり感動はありませんでした。

雨天だったこともあって、店内にもあまり人はいません。


「密度21.5」の楽譜はすぐに見つかりました。
品揃えはさすがです。探しものにはあまり困ることはなさそうです。

先生によると、一日過ごせる人とそうでない人がいて、先生は後者ということでした。私も1日はとても過ごせそうにありません。


整然としすぎているためか、物色する楽しさがあまり感じられないのかもしれません。


肝心の「密度21.5」の楽譜は、軽く見た限りでは意味不明な譜面ではありませんでした。曲が短いので、楽譜は見開き1ページです。

音符が強烈に並んでいるというわけでもないので、指についていえばそれほど難しくはなさそうです。


問題なのは、頻繁に変わるテンポと、リズムのようです。
これを思いのままに吹き通せるようになるのはどのくらい先でしょうか。

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密度21.5

前回のレッスンで、発表会が終わったら何の曲に取り組むかを先生から聞かれました。


前回のレッスンは発表会の前日で、「タイスの瞑想曲」の最終調整をすることばかり考えていたので、驚きました。このときは特に考えていませんと答えてしまいましたが、実は前から気になっている曲はいくつかありました。


その一つが、ヴァレーズの「密度21.5」です。
これは以前のエントリーでも一度書きました。

さらに先日のレッスンで、武満徹の「声(Voice)」の楽譜を見せてもらってから、「密度21.5」の楽譜もどんなものなのか気になって仕方がありません。


探してみると、結構たくさん演奏例があるもので、YouTubeにもありました。
今のところ2番目に聞いたヴィースラーの演奏が一番しっくり来ます。演奏者によって、終盤の吹き抜く箇所の表現方法にかなりの違いがあることに驚きました。


発表会に無伴奏曲で出たらかなりインパクトがありそうです。

その前に、まず基本的な演奏技術と度胸を身につけないといけませんが。

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現代曲の面白さに目覚める

現代曲も結構面白いなと思い始めました。


NAXOSで発見し、最近の興味は現代曲にも向きつつあります。
自分で演奏するのは当分先の話ですが、毛嫌いする必要はないかもしれないと思い、今のうちから勉強はしてみようと思います。

ここ数日しばらく聴き続けているのがヴァレーズの密度21.5(比重21.5)。
この曲、最初はマヌエラ・ヴィースラーのCDで初めて聴いたのですが、あまり好きになれず、そう何度も聴くことはありませんでした。

タイトルの由来も面白いですね。
世界初のプラチナ製フルートの吹き初め用に依頼された曲で、白金の密度が由来なのだそうです。
NAXOSでは比重21.5と書いてありますが、一般的には密度21.5と訳されています。
「フルーティストとの対話」にもこの曲のことが出てきますが、やはり「密度21.5」と書かれています。


もうひとつは、武満徹の「声」、「エア」の2つ。
「エア(Air)」は、高木綾子さんのCDにも録音が入っていたため、相当回数聴きましたが、それほど惹かれる曲ではありませんでした。

今聴くとまた違いますね。
人間の好みは時々でかなり変わるのかも・・・。


一度聴くとかなり耳に残る曲です。


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