昨日は紀尾井ホールで行われた島村楽器の音楽コンクール本選会を見学してきました。
去年行ったときは開場前からずいぶん人が並んでいて待たされました。今年もそうなんだろうなと思いながら30分前くらいに行くと、まだほとんど人がおらず、1番目になってしまいました。去年は高木綾子さんがゲストだったから多かったのかな・・・。開場後はずいぶん席も埋まりましたけどね。
フルートは4人。一人は小学生部門で、残りの3人は一般部門です。
演奏曲は、それぞれノブロのメロディー、モーツァルトのフルート協奏曲(K.313)、トゥルーのグラン・ソロ、ライネッケのフルート協奏曲でした。
先頭を切って小学生の子が演奏を始めたのですが、その演奏に驚かされました。驚いたポイントは、テクニックではなく、その息の軽さでした。
金属製の楽器を持っているとは思わせない演奏で、楽器を通す息は明らかに軽く感じます。息の圧力とか、呼吸で悩んでいること自体が滑稽にすら思えてきます。
フルートの演奏にはリラックスが大事とよく聞きます。
それは、こういうことをいうのだろうと感じました。演奏中、終始気持ちよさそうで、聴いているこちらも心地よくなります。
この子のインパクトがあまりにも強かったせいか、ほかの3人は正直あまり印象に残りませんでした。
最後の審査員の評価も、今回は概ね予想したとおりでした。
私は批評するレベルにはまったくありませんが、ひとつ際立って判ったのは、低音が予想以上にはっきり聞こえないということです。音響のよいこのホールなので、高音域は心地よいまでに聞こえるのですが、低音域は人によってはまったく聞こえません。モーツァルトの協奏曲のような定番の曲だと、どこが低音のポイントか判っているわけで、さらに顕著でした。
ステージ上の本人にはそう違わずに聞こえているのかもしれません。
今回はこの小学生の子の演奏を聴けただけでもう収穫だと思いました。吹くことに力みすぎな点をもう一度見直してみようと思います。
それにしても、小学生に教えてもらうことになろうとは・・・。
いろんな意味で人の演奏を目で見て聴くというのは勉強になります。

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