フルートレッスン戦争記 第二幕 - 遊びで終わらせないための実践技術

なぜ私たちは、なかなかフルートの演奏技術が上達しないのか。うまくいかないのは練習方法にあるのか、それともレッスンにあるのか。その謎を解き明かしていきます。

フルート稽古記録

感覚を定着がないといつまでも試行が繰り返される

今日も練習時間を確保しました。
確保できるときに確保しないといけません。


しかし、練習時間を確保したからといって、毎回成果が出るかというとそういう訳でもありません。

前回の練習の最後に得た感覚がやはり思い出せなくなり、定着していないことを思い知る結果になってしまいました。


全く思っている音になりません。
いくら唇を絞っても、やはり同じ音にはなりません。何となく、あの時の感覚も再現できません。

今回は、タファネル&ゴーベールの日課練習を重点的にやるつもりでした。
ところが、音がひどいのでそれどころではありません。

仕方がないので、思っている通りの音色になるようにしばらく発音練習を続けました。

結局今回も練習時間の終盤になってようやく音が出てきましたが、満足いく状態にはなりません。


角度だったり、唇のアプローチだったり、やはりフルートというのは、感覚を定着させるのは容易ではありませんね。

意識はしていますが、やはり「吹きすぎ」がかなり問題になっているようで、「息を楽器に吹き込む」というようなイメージが強すぎるのかもしれません。

練習の都度、この楽器の最良のポイントを探っているような感じなので、まず感覚を定着させる練習をした方が良いのかも。


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吹いた音が分散してしまう原因

今日はフルートの練習をしてきました。


昨日、練習に関するエントリーを書いたばかりなので、ちゃんと時間は確保しないといけません。

1時間しっかり吹き込んできました。


「ごしきひわ」が完璧になるように、暗譜ベースで練習することにしました。
簡単な楽譜なのに、いまだに暗譜はしておらず、楽譜にかじりつきながら演奏する状態は変わりません。

10回連続で確実に演奏できるように、ひたすら繰り返してみました。

簡単な楽譜なのに、なかなか覚えられません。
暗譜の仕方というのも、ちゃんと勉強したほうが良いのかもしれません。

少なくとも今は譜面のイメージを脳内にイメージするといった高度な芸当はできておらず、楽譜を追って演奏している時間そのものを再現しているような感じです。譜面のどの場所、といった位置情報を思い出しながら練習しているという方が正しいかもしれません。


ところどころおぼろげにしか覚えておらず、指回りの記憶を頼りに思い出す始末で、正しく演奏できるのは数回止まりで、10回連続には到底辿り着きそうにありません。


音が分散してしまう


練習時間の3分の2を消化した辺りで、さっきまでよくまとまっていた音が、急に分散するようになりました。

分散するというのは、フルートを鳴らしても、思っている音域のひとつの音にまとまらずに、違った音が複数混じって聞こえる、いわゆる「鳴り損ない」現象です。

これは昔から悩んでいる問題の一つで、今でも時折起こります。特に中音域で多く起こり、まともな音で鳴るときとの落差が極めて大きいので一気にテンションが下がります。

この楽器にしてからは特にそれがあります。


疲労などによって息の唇への当たり方が変わっているのだということは何となく想像がつきました。

こうなると、何をどう吹いても分散音にしか鳴りません。


本番にこんな汚い音で演奏することを考えるとゾッとします。

鳴らないと、どんどん息を強く吹き込んでしまいますが、当てる角度やスピードなどをあれこれ変えて、何とか元通りに鳴るポイントを見定めることにしました。


原因は息の入れすぎであるということ


結局うまく行かず、色々試しているうちに時間切れになってしまいました。

どうにも納得がいかず、片付ける前に最後の悪あがきをすることにしました。
幸いなことに今のこのフルートは、普通のフルートと違って片付けにあまり時間がかからないので、ぎりぎりまでやることに。

気を楽にして、少なめの息で高音域を鳴らすと、今までとは全く違う音色が得られました。

これには驚きました。
この楽器で気に入っている鳴り方の音が、この息の量で鳴っているのです。

気に入っている鳴り方というのは、前に使っていたフルートとほとんど同じような音色なのですが、これを出すのは今の私には簡単ではなく、かなりウォーミングアップしてからちゃんと息を通さないと出なかったのです。


あれほど苦労して出していた音色が、わずかな息の量でちゃんと鳴っています。

どうやら音が分散してしまっていたのは息の入れすぎで、唇を緩めすぎていたことが原因のようです。

唇を緩めていたといっても、脱力していたという意味ではなく、息穴を開き過ぎていた、ということです。

感覚的には、「針穴」に近いような感覚まで絞り込んでいます。

これはやり過ぎだろう、というくらいまで細く絞って吹いていますが、それでも見事に意図していた音が得られます。

この感覚を覚えてから帰りたいと思いましたが、時間切れなので仕方がありません。


忘れないうちに明日また練習したいと思いながら切り上げました。

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タンギングすることに注意してみる

前回のアンサンブルの練習で、メンバーからタンギングが柔らかすぎることを言われました。

私にだけ言われたわけではないのですが、以前からレッスンでも何度か指摘を受けていたことではあり、改めて考えてみることにしました。


なぜタンギングしていないのかを考えてみる必要もありそうです。

タンギングをして発音しないといけないのはもちろん分かっています。
しかし、タンギングをして発音する場合に音が悪くなるからなのか、気がつくとしていないことがよくあります。

特に p のニュアンスのときの発音は顕著で、かなり高い確率でタンギングしていないか、していても意識の中でしているような感じで、物理的に舌を突いているような感じではありません。


今日は新宿に打ち合わせに行き、その帰りに練習しました。
練習では、タンギングに注目し、とにかくタンギングなしの発音にならないように意識しながら吹いていきます。

録音を聴き返すと、タンギングをしているほうが明らかに明瞭に聞こえます。
演奏中に自分で聴いてると、「後押し」がきれいに響いて聞こえるためにそれに酔ってしまい、出だしの部分にはあまり神経を向けることができません。

「後押し」によってトータルでよいように聞こえてしまうのがそもそもよくないようです。


録音で聴くと、明らかにタンギングありで正確に発音しているほうが聴き心地もよく、まとまっています。

出だしがいびつなのは、やはりよくありません。


タンギングありでの発音でも、音潰れが発生するために聞きづらいことがあり、これも解消していく必要があります。
思っていた音が出るかどうか、といつも不安に感じていること自体がよくないのでしょうね。


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練習時間: 1.0 時間
現在までの累計練習時間: 22 時間(7.3%)
(レッスン時間込み)

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練習記録 2012#3 練習のときに気分が乗らない場合どうすべきか

今日は練習時間を確保しました。


練習メニューは低音スタッカートから始めましたが、思いのほかうまく鳴らないので、しばらくこの練習を繰り返しました。
先週は気持ちよいほどに鳴っていたのに、ちょっと間隔を空けるとこの有様・・・

やはり感覚を完全なものにするまでの間は、かなり頻繁に練習時間を設けないとダメなようです。

今日は最初からこんな感じだったこともあり、どうも気分が乗りませんでした。
気分が乗らないものの、うまくいかない苦手な部分をそのまま放置するのも癪なので、しばらく低音スタッカート練習を繰り返します。

高音域は特段問題ありませんが、音程はやや安定しない傾向がありました。


後半はアンサンブルの曲練習などは一切行わず、先日決定した暗譜練習曲の「ごしきひわ」を少しやりましたが、こちらも 8 分の 12 拍子という少しカウントしづらい拍子のために難航(笑)。

気分が乗らないため、「ごしきひわ」とヴィヴァルディの RV 533 (2つのフルートのための協奏曲) だけを練習しました。

こういう、気分に左右される練習は本当によくないですね。
次回以降、こうならないための方法も考えなくては。

タイトルに書いたものの、解決策が何もない・・・

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練習時間: 1.0時間
現在までの累計練習時間: 11 時間(3.7%)
(レッスン時間込み)

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練習記録 2012#2 (低音域を鳴らせると、中音域が輝く)

今日も練習時間を取りました。


低音域のスタッカート練習から始めて、中音域、高音域に移動。
口元をあまりいじらずに、腹部の息圧だけで発音するように意識しながら吹いていくと、腹部にもかなり抵抗感が出てきました。

これまで、いかに口の息で発音していたかがよく分かります。
低音域は相当にか細くなっており、ほとんど空気が楽器に届いていないような感じでしたが、今回は大丈夫そうです。


低音域から始めると、中音域が異常なくらい鳴るようになってきました。
これまで高音域はいつでも十分に鳴っていましたが、中音域は鳴るときと鳴らないときの差が激しく、最近は密かに悩みの種になっていました。

今日は、そんな悩みがウソだったかのように、異常に色みの感じられる中音域の音が出ます。

中音域を濃く、心地よく鳴らせるのは本当に気持ちいいですね。


録音を聴き返すと、新たな問題が・・・。
すべての音が、同じ太さです。すべての音符を幅の広い筆で描いているような感じですね。

練習中はあまり余裕がありませんでしたが、少し意識しながら、音の表情を変えてみることにも挑戦したいところ。

練習中は心地いいものの、録音を聴く限りでは、すべて同じ音色で同じ強さなので、簡単なメロディでも流そうものなら、本当にただ鳴っているだけの印象しかありません。

演奏しているときはそれなりに気持ちいいのです。次回の課題ですね。

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練習時間: 1時間
現在までの累計練習時間: 7 時間(2.3%)
(レッスン時間込み)

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練習記録 2012#1

今日は練習時間を取りました。


しばらく個人練習はしていなかったので、とりあえず日課練習と言うよりも、レッスン対策向けに、苦手な部分を改善するように考えました。

練習メニューはレッスンと同じで、ソノリテの下降・上昇と、アルテス 12 課(変ロ長調)です。


前回のレッスンで、スタッカートで低音域を発音する練習をしたため、これを踏まえて低音域から開始。

何かで、ソノリテは低音のソからやるべきという意見を読みました。確か「ザ・フルート」だったような気がしますが、2 箇所くらいでこの話を聞いて、確かにそうかもしれないと感じました。

いきなり中・高音域から始めるのではなく、低音のソからしっかり発音していく。

低音域は、苦手だからとずっと放置していて、それが原因でさらに苦手になっているんですね。

少し注意を逸らすとすぐに上ずるので、おかしくなったら低音のソあたりに戻って吹き直して、低音域の全部をすべて鳴らせるように修正。

低音域のスタッカートでの発音は何度やっても難しいですね・・・。


アルテスで、高音域のミ♭→ソ#に移る時にソの音がいつもおかしくなるのですが、レッスンは単なる練習不足だろうと思っていました。
今日の練習時もかなり高い確率で失敗するので、そもそもやりづらい音形なのかもしれないと思い、しばらくこの成功確率を上げるための練習もしました。


帰って録音を聴き返すと、音色はまだまだ薄い感じです。
またしばらくは、自分で発音中に聴きつつ、終わった後録音を聴き直して改善ポイントを探るというサイクルを繰り返すことになりそうです。

初個人練習も終えたことだし、個人練習メニューをちゃんと作らなくては。

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練習時間: 1時間
現在までの累計練習時間: 6 時間(2%)
(レッスン時間込み)

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2012年のフルートレッスン目標

ブログネタ
2012年の抱負を発表! に参加中!
明けましておめでとうございます。


去年は、前半あまりフルートに時間を割けませんでしたが、元日ということで今年の目標設定をしておこうと思います。

あまりたくさん書いても維持できないので、少なく絞ります。


アルテス 1 巻を終え、相応の実力をつけること


今 12 課です。
今年中にこの黄色い本を持たなくて良いようにしたいものです。

修了するのはもちろんですが、15 課は完全にマスターした状態にしたいですね。


暗譜で演奏できる曲を作る


いまだに暗譜で最後まで演奏できる曲が一つもないので、完全にレパートリーとした曲を一つ作りたいところ。

一つそういう曲があると変わりそうです。


今年はこのブログを毎日継続的に更新するようにしたいところです。
時々覗きに行っているブログを見ると、ちゃんと毎日更新されていて本当に尊敬します。
毎日継続するのは、本当に難しいことです。

今年は良い年にしたいものです。

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息を飛ばす方向

練習時間を作って 1 時間練習しました。


週末のレッスンで、音程がやけに上ずることが気になっていました。
どうやら、頭部管の向きを変えたため、同じように吹いているつもりでも角度がかなり変わっていたようです。

吹き込む息を真正面にすることを意識して、頭部管の向きを変更したまま、構えるように修正。
確かに音程はまともになりましたが、かなり苦しい持ち方になってしまいました。
見た目には普通ですが、これまで胴部管を外向きに構えていたため、キーが真上に来るような構え方になり、感覚的にはかなりこちらに向けたような感じで違和感があります。

しばらくこれで慣らすべきか・・・。


頭部管の向きを以前の角度に戻すと、確かに音程は戻っているので、明らかにこれが原因です。
ただ、真正面に向けて息を飛ばすというような感覚は、しばらく失っていました。

何とか音色感は持ち直してきたので、次のレッスンまでに平日に数回練習時間を取りたいところです。

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低音の不安

昨日はレッスンのあと、練習時間を確保しました。


久しぶりに練習スタジオでの練習です。
レッスン室などと違って多少は広さがあるので、反響を感じることができます。

レッスンで目立った発音の悪さの改善に、最初の 30 分くらいを費やしました。
最近毎回の練習に組み込んでいる息のみでの発音練習で、高音域での音がはっきりと出るように集中。

シならシを、息を吸っては発音、そしてまた息を吸うの繰り返しを続けます。
傍目から見ると何をしているのかさっぱり分からないような練習です。

まともな発音ができるようになってから、ソノリテの半音階下降と上昇。
アルテスは今回から 11 課の練習曲なのですが、どうも休符が長くてイメージしづらく、途中でやめてしまいました。


今のところまだ先生には何も言われていませんが、音の揺れが激しくなってきているような感じで、気になっています。
以前はなかった低音での揺れも出るようになり、意識的に止めても完全にはなくなりません。

ヴィブラートの意識のしすぎなどもあるのかもしれません。
低音は特に息の圧力が一定にならない感覚があり、息の心配がつきまとうので、呼吸方法を含めてこちらも試行錯誤したいところ。


ジェフリー・ギルバートの本をまだちゃんと読み切れていません。早く読んでしまいたい・・・。

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高音の音の発生がよくないことについて

続・音の発生について。

昨日のエントリーの通り、高音域の音の出だしがつぶれ気味で、これを解消することを意識しながら練習してみました。

単純にタンギングの問題というわけではなさそうです。
演奏途中に息を切ってタンギングした場合は特に問題なく音が立ち上がります。

ところが、一度呼吸を切り替えて高音を出すと、かなりの確率で失敗します。
どうやら息を吸った後の一発目の音がよくないようです。


最初に送る空気のスピードが遅すぎるのでしょうか。

どうしてもきれいなスタートになりません。
中、低音域だとそんなことはないので、おそらく出がかりの息のスピードが足りないのだと思いますが、それを意識しながら速度を高めても大して結果が変わりません。

もう少し悩まないといけないようですね。


明日はレッスンと、パールの調整会です。

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