今日は私用を済ませた後、トレバー・ワイのコンサートに行ってきました。


コンサートを聞きに行った回数はまだそれほど多くありませんが、今まで参加したコンサートの中では最も「楽しい」ものでした。

コンサートは2部構成で、前半はフルート・ダモーレによるピアノ伴奏でのリサイタル。後半は、58の笛による「ヴェニスの謝肉祭」の変奏曲でした。

前半の曲目。
クープラン:組曲「クープランの恋人たち」
・修道女モニカ
・バンドリン
・フォルラーヌ
シベリウス:ロンディーノ
シャミナーデ:秋
ゴッツチョーク:死に行く詩人の瞑想曲
ゴーベール:マドリガル
トゥルー:カラファの主題による変奏曲


トレバー・ワイの教則本は、今も使っています。
フルートを初めて買ったときに一緒に買ったものですが、活用しだしたのは去年の冬にフルートを習い始めてからです。

今回は前の方に座らずに、音楽全体を聴くために中央に座りました。
(以前は指の動きを見たいなど、技巧面の観察を考えていたので、できるだけ前に座るようにしていました。)


正直、音色に際立った感動は覚えませんでしたが、ごく小さい音量での表現もしっかりと聞こえることや、呼吸が一切気にならないことは素直にすごいと感じました。
空気音がある程度混じっている点も好みでした。

また、演奏中ほとんど大げさな動きがないことにも気づきました。
これは「ヴェニスの謝肉祭」の演奏で分かることですが、彼自身フルートの演奏中に大きく動くことを好まないようで、フルートの動きが上下に激しい人を皮肉る意味も込めて、大きく動くとLEDが発光するフルートを実際に吹いてくれました。

まったく固まったままも変ですが、あまり動きが大きいと聴衆の注意がそれに向いてしまうのかもしれません。

後半の「ヴェニスの謝肉祭」の変奏曲は、笛コレクションを使っての演奏でした。光りだしたり、折れ曲がったりするようなフルートや、角笛やオカリナ、リコーダーもありました。手品のような要素や、演奏中突然ロングトーンしっぱなしになるようなサプライズがあるなど飽きさせない工夫が随所に見られました。


コンサートを聴きに来ている人は、どうやらかなりフルート吹きが多いようで、明らかにフルートケースだと分かるものをたくさん見つけることができました。
しかし、会場には子供もいて、ヴェニスの謝肉祭の演出は、フルートに詳しくない人や子供が見ても十分に楽しめるプログラムでした。聴きに来ている人は楽しむために来ていることを改めて認識、こんな形のコンサートも素直にいいものだと感じました。

私が出るのは単なる発表会ですが、披露に終始しないようにする意識を頭の片隅には置いておこうと思います。



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