フルートレッスン戦争記 第二幕 - 遊びで終わらせないための実践技術

なぜ私たちは、なかなかフルートの演奏技術が上達しないのか。うまくいかないのは練習方法にあるのか、それともレッスンにあるのか。その謎を解き明かしていきます。

放送大学

記譜法と演奏解釈

先週放送されていた放送大学「西洋音楽の諸問題」の録画を先日視聴しました。

テーマは「記譜法の問題」です。主にバッハの作品を用いて、当時の演奏習慣と記譜法に存在する違いを検証するというものです。
作曲家は、当時の器楽演奏習慣を踏まえた上で記譜しているということ。

内容として面白かったのは、「同じ音符が同じ音価であるとは限らない」、「音符の音価は、脈絡次第で変わりうる」という点です。

スラーとスタッカートは、当時の演奏解釈では、クレ、ルレ、エガルによる奏法を指示していたというもので、それぞれ次のような特徴があります。
(バロック時代の演奏習慣という意味でしょう)

  • クレ(coulé)は、記譜上スラーで結ばれたフレーズについて、第1音を記譜よりも短い音価で演奏する
  • ルレ(louré)は、記譜上スラーで結ばないフレーズについて、第1音を記譜よりも長い音価で演奏する
  • エガル(égal)は、フレーズを構成する音符にスタッカートの記号が書かれているもので、音を切って演奏するのではなく、すべて同じ音価で「均等に」演奏する

有田氏のフルート協奏曲「夜」では、確かにルレで演奏しているのではないかと思われる箇所がいくつか出ていました。
第1音が異常に長く、まさに気になっているところでした。

この番組は「'05」とあるくらいなので、何度も再放送している番組のようですね。
非常に面白い内容でした。

(このエントリーは、将来訂正するかもしれません。)


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続・放送大学

今日、放送大学の「西洋音楽の諸問題(’05)」の講義を視聴してみました。


テーマは、モーツァルトやベートーヴェンの時代の「ピアノ」が現代のピアノとどう違うのか、また、作曲家はその時代の楽器をどのように捉え、楽曲にどのように反映させていったのかというもの。

現代のピアノと比べると、音量は劣るものの、低音域が非常にはっきりとした輪郭を持っているそうです。
足で踏むペダルがなく、膝でボタンを押すことで、ハンマーと弦の間にフェルトが入り、音色を変えることができるのだとか。

聴いた限りでは、ちょっとチェンバロの音質が混じったような音でした。


残念ながら管楽器、弦楽器の変遷については紹介がありませんでしたが、一般人が試聴できる内容としては、なかなか濃い内容です。


季刊ムラマツの有田氏の連載で、バッハはトラヴェルソの(反応が速いという)特徴を熟知しており、その特徴を生かしきるための楽曲を書いているというような説明がありました。ヴィヴァルディのフルート協奏曲も、有田氏のトラヴェルソの演奏は、曲のイメージを連想するには一番リアルな印象を受けました。

まだまともに演奏し切ることすらできない状態なので、ヴィヴァルディの描いていた曲のイメージ通りに演奏するなどということには到底行き着きませんが、ピエタ音楽院の楽団が当時どんな演奏をしていたのかなどを考えるのはなかなか面白いですね。


放送大学の音楽の講義は、今後私の見るテレビ番組でレギュラーになったようです。

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放送大学

昨日、放送大学の放送が地上波などでも普通に受信できることに初めて気付きました。


「西洋音楽」や「音楽理論」といった科目が水曜日と木曜日に放送されているようです。
音楽基礎の勉強にはよい教材かもしれません。

今週は見逃したので、来週チェックしてみようと思います。


Webでガイダンスを見る限りでは、結構面白そうです。

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