大人になってから趣味で音楽を始めて、なかなか思うように上達しないという人は多いです。

ほかでもない私もそうでした(笑)
とにかく悩みまくりました。

散々試行錯誤もしました。

色々やっている中で、同じように年齢の人がうまく演奏しているのを見ると、焦るわけです。
どうやったって焦ります。

これは、子供のころ、または学生時代に音楽を多少なりともかじっていた人にはなかなか分からない感覚です。


おそらくうまく上達しない最大の理由は、「練習」にあります。
教則本を見ていても、「練習」に関する内容は山のように出てきます。

楽器店に行っても、ムラマツの店に行って楽譜を漁ってみても、「〜のための練習」という本が大量に出てきます。


音階練習なんかもそうですよね。
教則本に載っている譜例や、エチュードの類も全部そうです。

全部「練習」と言えます。


これが面白いと感じられるうちはまだいいんです。
私も最初は面白いと思っていた時期がありました。

ただ、そのときは違う意味で楽しかっただけなんです。
練習すること、それ自体が新鮮だったんです。


あなたにも覚えがあるかもしれません。

楽器をやり始めると、とにかくそれを触ること自体が喜びになります。
触るのが面白いわけですから、それを使ってやることはすべて面白いわけです。
曲だろうが、音階練習だろうが、エチュードだろうが、何でも新鮮で面白かったんです。


ありますよね。

しかし残念ながら、そういう時期は長くは続きません。
新鮮さがなくなるというのも理由の一つですが、もっと大きな理由に、単純にハードルが上がり始めるというものがあります。

最初のうちは、練習内容自体のハードルが低いので、その練習自体を比較的簡単に消化することができ、かつその効果も実感できていました。
ようするに上達が実感しやすかったんです。

このときは面白いんですよね。
とにかくどんどん上達していく感じが楽しい。

こんなに楽しければ、もっとやろうということにもなります。


ところが、どんな教本でも、途中から当然ハードルが上がってきます。



それに取り組んでいる人が、全く気付かないようにハードルが上がっていて、気づいたころにはものすごいことができるようになっていた、という教本やレッスンがあれば理想ですが、残念ながらそんなものはこの世にはまだ存在しないようです(笑)

そんなものはないわけです。
つまり、楽器の演奏で言えば、どんな人でも途中から突然上がるハードルをクリアするために練習をこなしていく必要があるということになります。


この練習がまさに曲者なのです。

実はこのブログでも、私は練習は極力しないで上達したいということをずっと書いていました。
ところが気が付くと練習ばかりをするようになっていました。

これは罠ですね。

気が付いたら、無数の教本が手元にあるんです。
あ、いやもちろん自分で買ったんですよ。


でも、別に練習をするためにフルートをやり始めたわけじゃないんですよね。
それは間違いないはずなのに、気が付くと練習教材が大量にあります。

そして、いつも練習に明け暮れているんです。
そして、上達しないと嘆いているわけです。


こんなおかしな話はありません。

 
これは少し笑い話みたいに書いていますが、本当にまじめに考えてみる必要があると思います。
どうでしょうか、あなたももしかしたら似たような状況に陥っていたりしませんか(笑)


ちょっと長くなってきたので、この辺で一度切ります。
 


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