低音域を確実に習得する方法について模索しています。


ブログをしばらく更新していませんでしたが、今も新しいフルートで練習に明け暮れています。

相変わらず低音域が非常に鳴らしづらく、ちょっと気を抜くと出ないというレベルではなく、かなり意識していても出ないのです。

低音域はそれほど苦手だとは思っていませんでしたが、それでもドやレ辺りの最低音域は前に使っていた楽器でも得意という状態ではありませんでした。

実は来週、通っている教室の発表会に出ることになっています。
ヴィヴァルディの「ごしきひわ」の第 2 楽章を演奏するのですが、参加しているアンサンブルチームのメンバーが参加してくれることになり、アンサンブルとして出演することになりました。

今回はこの新しい変わり種フルートを使って出るので、音程と音質を何とか安定させないといけません。

土曜日、久しぶりに練習室を借りて一人でこもって練習してきました。


練習を開始すると、毎回最初はこの低音克服のための練習から始めます。

本当に絶望的なまでに低音域が鳴らないので、とにかくこの克服は急務なのです。
毎度漫然と練習することになって結局解決しないので、今回は少し明確にやり方を考えながら練習してみることにしました。


原因を探る


そもそもこの楽器で低音が出にくい理由は何なのでしょうか。

先生に吹いてもらうとちゃんと音が出るので、少なくともトーンホールが塞がっていないなど、楽器に問題があるわけではないようです。

自分で吹いても、全く出ない訳ではありません。鳴るときはなります。しかし、そのポイントが極めて狭く、以前の楽器と比べ物にならないほど丁寧に吹き込まないと、すぐに中音域に跳ね上がってしまうのです。

先生によると、楽器自体の特性も多少はあるようで、かなり下向きに吹き込むイメージを持って吹かないと鳴りにくいのだそう。しかし、私の感覚では、安定的に鳴るときは下向きには吹いていません。

むしろ、中音域と同じで真正面に吹く感覚で、作る空気柱をかなり細くするイメージで吹き込んでいます。


ソ→ソ♭→ファ→ミ→ミ♭→レと下りながら低音域を発音すると、レはかなりの確率で跳ね上がります。
ミまでは安定的に出ますが、ミ♭やレになるとダメです。

レッスンでは特に顕著で、場合によってはミ辺りからすでに出にくくなっていきます。
ここで気になるのが、音の大きさです。

下れば下るほど、どんどん音の大きさが小さくなっていきます。
これは自分でも明らかに分かるレベルで小さくなっていて、ミ♭やレになると、意識的に音を鳴らしているというより、わずかな空気の流れが辛うじて音になって出ているという感じで、自分以外には聞こえないのではないかと思うほどの音量です。

ここから分かるのは、低音域になればなるほど、息の量が少なくなっているということです。

これはソから始めずに、ミ辺りから吹き始めたとしても変わらず、か細いままです。


息を安定的に入れる


このフルートは、以前の楽器と違い、吹き始めてかなり時間が経たないと満足のいく音量が出ません。

おそらく、発音に必要な息の量がちゃんと出ていないのです。

さらに意図した音を出しにくかったり、音程が安定しなかったりするので、無意識に唇で調節しようとするようになっていて、これが原因で息の量も少なくなっているわけです。

そこで、また例の「タンギングせずに腹圧だけで息を空気を送り込んで発音する」練習を繰り返すことにしました。

これは以前は中、高音域のみでやっていましたが、低音域でもやることにしました。

しばらく繰り返していると、息の量はある程度入るようになり、音量もそれに比例してしっかり出るようになってきました。


10回連続でできるようになるまで繰り返す


低音域でも息の量を入れられるようになると、十分な音量が出るようになってきました。それでも相変わらず「レ」はかなりの確率ので中音域に飛んでしまいます。

この状態でソから半音階で下る練習を再度試みました。

レの音を単発で発音するとダメですが、半音階で下りてくると、ミ♭までは最初より十分な音量でしっかり出ます。

少なくとも、この状態は維持しておく必要があると思い、ミ♭は確実に出せるようにしようと考えました。


ふと、昔読んだブログの記事を思い出しました。

難しいフレーズも 10 回連続でノーミスでできるようになって初めて実力とみなすことができる、というような内容でした。

調べて検索すると、10 回ではなく 5 回でした。でも本質は同じです。
つまり、まぐれ当たりではなく、いつでも同じ結果を出せるようにするまでが練習だということです。

難しいフレーズを5回連続、ノーミスで演奏する事が出来たら、合格とします。
そして、メトロノームを次のテンポに上げます。

5回連続ノーミスで出来てこそ、マスターできた!!と言えるのです。

この練習を教えてくれた先生は、こう言っていました。


1回目が成功したら・・・まぐれ。
2回目が成功したら・・・奇跡。
3回目が成功したら・・・マリア様の思し召し。
4回目が成功したら・・・神様の思し召し。
5回目が成功したら・・・実力。

夏の風物詩・地獄の5回練習はじめました【中学生のあやちゃん編】|『ながとまさよ』フルート教室日記【大切な貴方に、私の想いが届きますように・・・】


まさにこのとおりでした。

10 回だと思い込んでいたので、ソからの半音階下降練習を 10 回連続ノーミスになるようにひたすら繰り返しました。

途中で失敗したらリセットしてまた 1 回目からやり直しです。

最初の 10 度くらいの試行ではかなりの確率で失敗しました。発生する失敗は、5 回目に到達するまでに起こります。


不思議と辛いとは感じませんでした。

それよりも、わずかながら、試行回数ごとに手応えがありました。


しばらく繰り返すと、途中のミスでリセットするケースが減り、10 度くらい繰り返した頃から、安定し始めます。5 回目を乗り切るとほとんどミスが出なくなり、10 回連続でミスなく安定したミ♭が出る状態になりました。

この意味では、「5 回連続」で十分なのかもしれません。


このフルートで、ようやくミ♭を攻略しました。

次は、レです。


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