フルートレッスン戦争記 第二幕 - 遊びで終わらせないための実践技術

なぜ私たちは、なかなかフルートの演奏技術が上達しないのか。うまくいかないのは練習方法にあるのか、それともレッスンにあるのか。その謎を解き明かしていきます。

足りないのは歌う意識

Google で「フルートブログ」で検索すると2位が固定になってきました。

アクセス解析を見ていると、「フルートレッスン戦争記」と名前指定で検索して来てくれている人も結構いるようで驚きました。

以前は教則本の名前などで検索してたどり着いてくる人が多かったのですが、最近その手の話題は一切書いていないので、検索流入パターンもかなり変わってしまったようです。



今月に入ってから、時間を見つけてはフルート関連のブログやサイトを探し歩いています。

検索していると、こんなサイトを見つけました。ランキングサイトのようですが、登録した覚えはありません。どうやら勝手に吸い上げているようで、このブログも13位に登録されていました。

フルート ブログランキング|blogram


先日の発表会で演奏した「ごしきひわ」、私はうまくいったと思っていますが、練習中に色々考えることがありました。

全員で合わせると、テンポの様子見のようになり、段々とスピードが落ちていきます。
皆が皆合わせようとするあまり、どんどん曲のテンポが落ちていくのです。

これは本来私が演奏している 1st が思うようなスピードで演奏し、それに合わせてもらうようにするべきなのでしょうが、なかなかうまくいきません。


この曲をやり始めてから、ずっと気になっているのがリズム感です。

レッスンでも度々、流れを意識することを言われます。


しかし、気がつくと譜面の音符を1つずつ丹念に音にしようとしている自分がおり、後で録音を聴くと終始同じ調子でただのメロディが流れていくだけの演奏に聞こえます。


アンサンブルメンバーの女性陣は、曲のリズムを取ろうと、演奏中に少し身体を動かしながら全員で合わせようとします。これを見て、リズムの意識が自分にだけないことに気づきました。

改めてよく考えてみれば、昔からこのことは気にはなっていたような気がします。

楽譜を見て曲を演奏しているにもかかわらず、自分ではなぜか納得が行かず、どこまでやっても演奏の真似事をしているような意識なのです。


楽譜にある強弱がほとんど表現できなかったり、譜面上の音符をただ鳴らしているだけの感覚が続いているのは、曲を歌うイメージを持っていないからではないかと思うようになりました。

私は歌は苦手なので、カラオケも絶対に行きません。(フルートの練習では行きまくっていますが)
稀にレッスンで、音階で歌ってください、というようなことを言われますが、これも辛いですね。


発表会で他のメンバーの演奏する様子を見ていても、上手いと思う人や、感動を覚える演奏をする人は、大抵ノッています。
逆に、何も感じない演奏や、すっと耳に入ってこない演奏をしている人は、どことなくただ楽譜を再現しているように見えます。

実際に声に出して歌うことはしないまでも、曲を演奏しているわけで、歌を歌う、曲を歌うようなイメージをしっかり持ちながら演奏するようにしないと、何時まで経っても音再生装置の意識を抜けられないのかもしれません。


困りました・・・。

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音をきれいにするには、体幹が重要か

最高の音質は、いつも練習時間の終了間際になって出てきます。


今日もタンギングの明瞭化をテーマにしながら、新フルートの方で練習時間を取りました。
昨日は都合で以前のフルートを使って練習しました。ほとんど1ヶ月以上ブランクを開けてのこの楽器での練習でしたが、思いの外よく鳴って少々驚きました。

やはり、この楽器はかなり鳴らしやすいのだと思います。
以前はそんなことは全く思いませんでしたが、変わり種フルートを吹き始めるようになってから、前の楽器がいかに鳴らしやすいものだったかがよく分かりました。

これでいいのだろうかと思うほどよく音になるので、これに慣れ過ぎると良くないかもしれないと思うほどです。


ただ、昨日の録音を聴くと、あまりの音程の酷さが愕然としました。

チューナーを紛失してしまい、最近はチューナーを付けて練習していません。それでも新しい楽器はかなり音程を取りづらいので、レッスンに行ったときなどかなり神経質に気を払うのですが、以前の楽器で練習したときは鳴りの良さに気分が良くなり、そのまま心地よく吹きました。

吹いている最中、それほど音程がおかしいとは感じませんでした。

しかし、録音を聞き返すと、気持ち悪いくらいに音程が悪い・・・。これは音程感覚がまだはっきりつかめていない私でもひどいのが分かります。


その音程の問題なども気にしながら、今日も練習に取り組みました。

それでも前の楽器で伸びやかに出る音色はやはり捨てがたく、これに近づくようにこのフルートでも吹いてみます。


相変わらず低音が見事に鳴らず、しばらく低音域をゆっくり鳴らすことに意識を向けました。


基礎練習を6、曲練習を4くらいの割合で時間配分し、曲練習は大昔にやったテレマンの無伴奏フルートのためのファンタジー2番をやりました。

今やっても強烈に難しく、随分間違えましたが、一度やったことがあるだけに感覚で覚えている部分もあり、吹いていて楽しめる曲ではあります。


一通り楽しむと良い感じに時間切れになり、最後に軽く高音域の発音を再度試すこと。
唇を限界まで絞って、前回得られたイメージでそのとおりに吹きます。しかし、前回と同じようには全く鳴りません。

何をどうしても変わりません。
前回理解した内容を元に、ちゃんと絞って吹いているにもかかわらずです。

息の圧力やら、角度をあれこれ変えつつ試していると、ようやく何度か前回と同じような音色が得られるようになって来ました。

ここで分かったことがあります。


楽器の求めるポイントに当てて得られる最高の音色というのは、どうも角度や息の収束密度だけ揃えば実現するものではなく、スピードや持続性から成る空気柱の強さみたいなものも必要だということです。

物理的にはどうなのか分かりませんが、感覚的には口腔内や喉辺りから適当に出している息では、同じ密度に揃えて当てても満足のいく音色になりません。
しかし、腹部というか体幹から持続的に同じ強さで潤沢に息を送り込めるようになっていれば、ちゃんと鳴ります。


こういう感覚をちゃんと活字で表現できないから習得も容易ではないのでしょうね。

今日こうやって感覚を得ても、また忘れてしまいそうです・・・


同じ音価の音を発音するにしても、歌口に到達するまでに通ってきた経路が長い息の方がしっかりなるような感じがします。

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フルートの演奏で最も早く直すべき点

昨日の発表会を見て、確信したことがあります。


やはりタンギングは大事だということです。
前回のタンギングのエントリーを書いた直後だったということもあるのかもしれません。

アンサンブルのメンバーの一人がピッコロでソロ演奏したのですが、思いのほか見事で驚きました。

普段アンサンブルの練習では合奏でしか聞きませんし、ピッコロでの演奏はこの時初めて聞きました。おそらく他のメンバーも同じでしょう。

比較的速い曲でしたが、高音域であることを無視しても音の輪郭がはっきりしており、かなり完成度が高く感じました。

一つずつの音が明瞭なだけで、ずいぶん印象が変わりそうです。


そのくらい音の発生は大事なんだと感じます。
自分の録音を聞き返すと、音色はよくても、輪郭はあまりはっきりしないことが多く、なり損ないもあります。


今日の練習はタンギングと、過去やった曲のおさらいをしてみました。

タンギングは意識している時はよいのですが、少し気を抜くと忘れてしまいます。また、タンギングはてきていたとしても、掛け方が甘いようで、ほとんどちゃんと輪郭が聞こえません。

今年のうちに何とかこのタンギング問題は解決したいですね。

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発表会は最後まで聞く

今日は発表会で、何とか無事終わりました。


今回は、初めて楽器店内に会場が設けられる発表会となり、これまでとは少し印象の違う会となりました。(私が入会する以前は店内で行っていた時期もあるようです)

いつもは貸しホールで行われるのでクローズドなイベントでしたが、今回は楽器店内に会場があるため、店内イベントに近く一般客も観覧することができ、多少オープンな感じはありました。

今回はピアノ科の先生がいない関係で、伴奏をつけて演奏することが難しく、ほとんどの出演者が CD や録音伴奏での出演となりました。これはやはり大変だったのではないかと感じました。


演奏の自己評価


私はアンサンブルとして出たので、メンバーに助けられた感じはします。

緊張はやはりありましたが、ソロで出るのとは違うので随分楽でした。
アンサンブルで出るときも以前は緊張はかなりあったのですが、今回はそれほどではありませんでした。


さて演奏の出来はというと、今回は、新しい楽器に切り替えたにもかかわらず、過去の発表会での演奏と比べても最高によい音質で演奏できたように思います。

いつもこれくらい音が出れば申し分ないですね。
毎度緊張だったり練習不足だったりで、思っているような音がなかなか出せません。


会場となるスペースはあまり音が響かず、演奏中にメンバーの音が聞こえづらいということでしたが、案外心配するほどではなく、むしろ割りと落ち着いて聞きながら演奏できました。

今回良い結果にできたのは、慣れたメンバーでの出演であったことに加えて、曲が比較的易しく、自信のない箇所が少なかったということが挙げられます。

毎度発表会向けではない難易度の高い曲で出ることが多いので、完成度が自信を持てるレベルに達する前に本番を迎えることになり、あまりいい結果が得られませんでした。
今回は曲が単純だったことと、アンサンブルでの出演であったこと、曲長が極めて短かったことなどが気を楽できる要素としてありました。


また、今回は新フルートのデビュー戦でした。
このフルートでも金属製フルートと変わらない音色と音量がちゃんと出るようなので、見た目に面白いこのフルートをしばらく使うことにするかもしれません。


他人の演奏を聞いて成長度合いを知る


今回はフルートの出演者がかなり多く、記憶している限りでは最多ではないかというくらいに多かったように思います。

会場があまり広くないため客席と近く、緊張度合いはみんな結構大きかったようです。
フルートは、しっかり鳴っている演奏が残念ながらあまり多くありませんでした。

私は発表会は最初から最後まで聴くのが好きです。
特に用事がない限り、自分の出番が終わっても全部聴いてから帰ります。

会話したことはなくても、何度も出演されている方は過去の演奏を知っているので、成長度合いが分かり、それが刺激にもなります。


アンサンブルのメンバーは、私以外は全員自分の出演分としてソロ曲を演奏しました。
多少贔屓目が入っているのかもしれませんが、アンサンブルのメンバーは特に鳴りがよく、成長が見える気がしました。

曲がりなりにも毎月 1、2 回程度の定期練習をこなしているだけのことはありそうです。


他の参加者の演奏を聞いていると、本当に刺激があります。
うまく演奏できている人を見て特徴を考えてみたり、残念ながら実力が出せなかった人の様子を見て、何が原因なのか、どうしたら良くなるのかを考えてみるなど、自分一人で黙々と練習しているだけでは分からないものが見えてきそうです。


何とかアンサンブルでは発表会復帰を果たしたので、次回は通常の曲で出てみようかと考えるようになりました。

以前、ヴァイオリンで出演された方だったと思いますが、「以前選択した曲と同じ曲に挑戦して、当時と比べてどのくらい成長したかを見て欲しい」と言った人がいて、衝撃を受けました。

毎回新しい曲に取り組むのではなく、以前弾き込んだ曲を引っ張りだしてきて、今ならどこまでできるのかと再挑戦してみるのはいい試みかもしれませんね。

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楽器に合う吹き込む強さ

今日はレッスンでした。
明日はいよいよ本番です。


演奏は特に問題なさそうですが、中音域のレの音だけ妙に音程が高く、安定しません。

先生には原因を見抜かれてしまいました。
ちゃんとキーが塞がっていないような音がすると言われ、少し楽器の状態を見ることに。


思えば、低音域もレから途端に鳴りづらく、確かに塞ぎ切れていないのかもしれません。

この楽器はカバードキータイプなので、塞がっていないとすると、トーンホールとバッドの噛み合わせが悪いということになります。

少し強めに押さえると、音程の上ずりが多少改善するように見えます。
Dのキーの密閉性に多少問題があるかもしれないということで、レッスン後に調整で見てもらいました。
(しかし、これだけが原因ではなく、吹き方にも問題はあるようでした)


ドは、まともな音程を維持できています。レだけが飛び上がる感じです。

レッスン中、弱めに吹くと、音程が改善することに偶然気づきました。いつもと同じ調子で吹き込むと、やはりチューナーの針が振り切れます。

弱めに吹くと、音量は落ちますが、その分音程は安定し出します。
先生にも、息の入れすぎが原因の一つとして考えられるとは言われました。


この楽器、弱めに吹くと、すごい音がします。
すごい音というのは、金属のフルートではない、古楽器の笛のような音です。

本来そういう音がする楽器なのかもしれませんが、私はトラヴェルソのような怪しい音は好きではないので、あまり音程にこだわらずに好きな音で演奏する方がいいかもしれません。


しかし、響きにこだわりすぎるのもよくないかもしれません。特に今は狭いレッスン室でのみ吹いているので、この狭い空間での心地よい音が、本当に良い音なのかは怪しいところです。

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